東日本大震災からの再興は、産業の復活や再生なしには語れず、だからこそ当団体では、町民・専門家・外部からのサポーターからの知識と行動力を結集し、観光業、商工業、農水産業の発展に力を入れてきました。又、新たに岩手県が産業再生特区に指定された事もあり、多種多様な企業がCSRと新規事業開拓の両方の観点から大槌町を訪れています。それらの企業と協働により、町民・地元事業者の目線を踏まえた、大槌町の現状と望む将来像に馴染む新規事業の創出を図ります。
カレーやパエリアのお米に黄色い色を付ける香辛料として、また、生薬として知られているサフラン。1つの生花から3本の雌しべしか取れないため、1kgの乾燥サフランを取るためには数万本の花が必要な事から、昔から『サフランと金の重さは同じ』といわれ取引されていた歴史があります。
現在、日本では大分県竹田市が室内での栽培方法を確立し、唯一の生産地となっています。ここで確立された栽培方法は、水・光・土を使わず屋内で栽培出来るため、高齢者や農業未経験の方々でも始めやすく、10月下旬の寒い時期から始まる雌しべ収穫も、屋内でこたつを囲み、女性や近所の方々がおしゃべりをしながら作業が出来る利点があります。
震災後、様々な出会いや繋がりがあり、(株)日比谷花壇さんの協力で竹田市の方々からサフラン球根を分けて頂き、技術指導を受ける事ができました。そして、2012年11月から、まず球根を増やす為の植え付け作業を始め、今年10月下旬の開花・初収穫に向けて活動中です。いづれ、サフラン栽培が大槌町の産業となり、代名詞となり、サフランをつかった製品開発を通して、町民の、特に高齢者や女性の生業に繋がる事を目指しています。